2019年3月15日


相続放棄は2種類ある?


  今回は、相続放棄には2種類あるというお話です。相続の相談において、「相続放棄」という言葉は、よく出てくる言葉です。

 

一般的な「相続放棄」

 

一般的には、「相続放棄」を他の相続人(親を看ていた長男等)が遺産をもらうことを承認して、自分は何も貰わなかった、という場合に使うことが多いようです。これは話し合いで放棄をしたことですので、遺産分割協議(話し合い)で放棄をしたことになります。

 

法律用語としての「相続放棄」

 

 それに対して、家庭裁判所に申立をして行う法律用語としての「相続放棄」があります。これは、相続を知った時から3ヶ月以内に家庭裁判所に申立を行うことによってする「相続放棄」となり、放棄した方は「初めから相続人とならなかったものとみなす」ので完全に相続関係を断つことが出来ます。

 

 この2つ、どんな場合に影響が出てくるかといいますと、遠方の親族からあなたの叔父が亡くなったので協力して欲しいと言われ自分は何も貰わない内容で遺産分割協議書を返送して、数か月後、銀行から叔父さんには借金がありましたので払って下さい、との連絡があった場合です。次回に続きます。