2019年7月1日


子供が相続する名義変更必要書類(遺言がない場合)


子供、あるいは子供と亡くなった方の夫(又は妻)が相続する場合の名義変更には、何が必要なのでしょうか。なお、遺言がない場合の説明です。

 

1.必要書類

①亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍一式

 ※2で説明します。

②相続人、この場合は、子供全員と亡くなった方の夫(又は妻)の現在戸籍

③話し合いで相続する(名義をもらう)人を決めた際は、遺産分割協議書

 ※遺産分割協議書の作り方(別記事)でご説明致します。

④話し合いで相続する(名義をもらう)人を決めた際は、②全員の印鑑証明書

⑤相続する(名義をもらう)人の住民票

⑥不動産の評価証明書

 ※都内の不動産は都税事務所、他の不動産は市役所で取得します。

⑦亡くなった方の住民票除票又は、戸籍付票

⑧自分で名義変更をする場合は、登記申請書

 ※3で説明します。

 

2.出生から死亡までの戸籍等一式について

 

(1)戸籍一式とは

この戸籍等一式とは、出生時の除籍又は原戸籍から死亡時の戸籍までをつなげたものとなります。どういうことかといいますと、亡くなった方の戸籍をとると、

通常一番上に【改製日】平成〇年〇月〇日と書いてあると思います。(転籍の方もいらっしゃいます)その意味は、この戸籍は、その日から現在に至るまでの事項を証明しています、という意味です。ですので、改製と書かれていたら、その前の戸籍(いわゆる平成の改製原戸籍)を取ります。さらに前があればそれも・・・とその方が産まれた当時まで遡って取る必要があります。

 

(2)県外の戸籍・原戸籍・除籍の取り方

上記の亡くなった方の戸籍を遡っていきますと、他県の役所で取らないといけない場合が多々あります。例えば、お生まれが長崎県だとすると、最終的には、長崎の管轄市役所で除籍や原戸籍を取ることになります。通常郵送の請求になりますので、各市役所の郵送請求案内に沿って取得することになります。(長崎県五島市の例)小為替を郵便局で買って請求することが一般的です。

 

(3)何故、こんなにたくさんの戸籍関係が必要なのか

相続手続きでは、不動産の名義変更に限らず、銀行解約や保険解約にもこういった戸籍が必要となります。何故必要なのかと言いますと、亡くなった方の戸籍を全て確認することで、その方の子供(相続人)を全て確認するために必要となります。例えば、結婚外で子供がいて、認知をしていた場合、戸籍には一行だけかかれることになり、通常他の方が見ても気づかない場合があります。

 

ちなみに、ご依頼頂きましたら、司法書士は必要な戸籍を全て職権でとることができます!(費用は、かかります)

 

 

3.名義変更の流れ

ご自身で名義変更をする場合は、上記書類を取り揃えて管轄法務局に申請して下さい。申請書は、所有権移転登記申請書(法務局HP)を参考に作成して下さい。

 

管轄法務局は、「〇〇県 法務局 管轄」でインターネット検索をすると出てきます。申請前に法務局で相談されることをおすすめします。(注意:要予約)

 

司法書士に依頼される場合は、先に司法書士にご相談下さい。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました。